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小説 舞の楽園 ( 台湾1周 )


         台 湾 1 周 - 22
  「これから・・如何する? 流子と別れるのは嫌だ!何処かへ行こうよ・・・」
 私の軽自動車を預けてある駐車場の車が迎えに来る間、彼は荷物を押しながら駄々っ子
 のようにいうのです。
 あッ・・彼も車で成田空港まで来ていたのです。偶然と言えばそうなのですが、彼が
 車を置いた駐車場と私の軽を預けた駐車場とが同じところでした。
 「あっ・・駐車場は一緒のところだわ・・・」
 駐車場の券をだして彼が電話をしようとするのを見て、私が驚い言ったのです。『きっ
 と神様が2人を結び付けようとしているのだわ・・・』と思ったのです。
 「俺の連れも、同じ便で着いたのだ。車の番号は・・・」
 彼も同じように感じたのでしょう、私の車も用意して置くように係りの人に言い付け
 ています。
 「俺の連れ・・・」と言う言葉に『何と言う言葉を使っているのかしら・・・、駐車
 場の人に2人の関係が解ってしまうわ・・・』と思いながらも『私は彼のオンナに
 なったのだわ・・・』と実感していました。

  駐車場には2台の車が並んで置かれています。
 彼の車は紫っぽい青にプリウスです。私の軽は汚れていましたが、洗車をしてくれた
 のかピカピカです。
 2台の車は前後して駐車場を出ました。道を知っている彼が前で、私の車を先導して
 くれています。「就いてお出で・・・」と彼が言うのです。

  国道51号線を走って、やがて千葉市に入るところで、突然前をユックリと走って
 いる彼の車のハザードランプが点きました。
 彼に就いて曲がると直にラブホテルです。その手前の空き地に彼は車を停めて「乗れ
 よ・・・」と言うのです。
 『こんなところに男同士が入れるのかしら・・・、大丈夫かしら・・?』と心配しな
 がら、プリウスに乗り込み、直ぐにモーテルにはいりました。当然のように私はまだ
 女装はしていません。
 車はモーテルの入り口のところにある受付を素通りです。お部屋に入ると直ぐに確認
 の電話が鳴りました。
 「うんっ、休憩で頼む・・よ」
 彼が答えています。『このようなシステムだったらば、受付の人に顔を見られなくっ
 て恥ずかしくないわ・・・』と私は独り言です。
私が結婚する前に1回だけですが、妻と一緒にモーテルに入ったことがありました。そ
の時は受付のオバサンらしき人に顔を見られて、恥ずかしかったことを思い出していま
した。

 そのモーテルは決して新しくは無かったのですが、お部屋の内部は綺麗でした。
「お茶でも入れましょうか・・・?」
「うん、入れてくれるか・・・?」
もう2人切りです。誰に聞かれる訳ではありません。ワザとしている訳ではありません
が、柔らかな女言葉を使っている私がいました。
備えてありますティーバックを破り、棚の上に置いてあるポットからカップにお湯を
注いでいますと、彼は浴室へ行きお風呂のお湯を入れていました。
2人掛けのソファーに並んで座り紅茶を飲んでいると、彼の右手が私の肩に掛かって
きます。そのまま引き寄せられて唇を奪われました。(つづく)
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