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小説 舞の楽園 ( 台湾1周 )


         台 湾 1 周 -29
  彼の家のことです。彼の家は船橋の駅から1kmぐらいのところにありまして、古い
 街並みが残っている住宅街の一角にあります。
 駐車場は彼のプリウスが停まるとイッパイです。
 「お前の車を置くところがないのだが、近所の駐車場借りて俺の車をそこに入れること
 にした。車がある方が便利だろう・・・?」
 「わたしの車は売却しましょうよ・・・」と話しましたが、彼は言ってくれています。彼
 はどこまでも優しいのです。もっとも・・・そんな彼に惚れたのですが・・・
 2階建ての家ですが、2階は2部屋で1部屋には大きなダブルベッドが置いてありました。
 真新しいベッドです。今回の私のお嫁入りに対して彼が買ってくれたらしいのです。
 隣のお部屋には、彼の物が散らかっています。。
 『このお部屋で、高博さんに愛して貰えるのだわ・・・』と考えると、『彼を大切にしまし
 よう・・・』と言う思いが強くなっております。もう完全に女性になり切っております。
 1階は小さいけれどDKと8畳ほどの畳のお部屋になっておりました。
 前の奥様のものは遺影ぐらいで他は何もありません。綺麗に片付いております。
 『わたしのために前の奥様のものを綺麗にしていただいたのだわ・・・』と思うと私を
 大切にして下さる彼の愛情を噛み締めました。

  
  いよいよ、明日は彼の家に入る日です。
 団地の住宅を内装を変えて賃貸するためにも明け渡さなければなりません。明後日から工事
 が始まる予定です。
 私の少しばかりの荷物は、彼の会社の人達が運んでくれました。
 その時の様子を拝見しますと、彼は会社の人達に信頼されて、好かれているようです。
 私に対しても「奥さん。奥さん」と呼んでくれていました。
 私はもう何処から見ても女に見える・・・と自分では思っていますが・・・ようでして、
 ちょっと面はゆい感じでしたが、それも嬉しかったのです。

  今夜は荷物を出したこのお部屋お部屋で独りになる積りです。
 彼には「このお部屋ともお別れですもの、独りでお別れを言いたいわ・・・」と頼んでい
 ます。
 女性になりますと男性の時よりも、非常に感傷的になるものですね。
 私は男性であった人生を捨てて、残りの人生を女になって過ごすことに決めました。
 女として幸せになる積りです。(完)
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