小説 舞の楽園 （ したたかな女 ）

　　　　　　　「　したたかな女　」（５）
この中で同期の者を含めた回りの者と出世争いをするのですから、型に押し嵌
まった人間だけが生き残れる世界だと思うのです。
ストレスも相当溜まりますが、そのストレスを何によって晴らすか・・と云う
と、手軽には酒と女なのです。特に拘りの強い趣味を持っていれば別でしょう
が・・・
しかし、海外赴任先の勤務地までそのような趣味を持って行く人も少ないでし
ょうから・・・と思われるのです。
私だってそう言う人間の１人でしたから・・・現実的な思考パターンをとるの
です。
それはこの先出てくるかも知れませんが、今日のところはインターネットでも
して寝ようと思います。

　　＜３＞インターネット
　何か面白い話題でもないかと思い、いつものお気に入りのサイトをクリック
しながら開いていますと、ある情報サイトに興味を引かれたのです。
それはジャンルを問わないで様々な情報を書き込めるサイトでして、趣味の少
ない私にとっては趣味を見つけられるかも知れないと思って開いたサイトでし
た。
本日の情報の中に『双子の男性のヌード写真のサイトがある』との書き込みが
寄せられていました。
男性のヌード写真なんて、今日あちこちに氾濫しておりますし珍しくは無いし、
女性の裸の写真ではなく男性の裸なんて、私は惹かれるものは何にも無いと考
えておりました。
普段なら見たいとは思わなかったのでしょうが、特に双子の裸をテーマにして
いることに興味を引かれたのです。
珍しい物だと思って、サイトの案内部分をクリックしていたのです。表向きの
理由は、サイトのマスターがどのようなテーマを持っているのかを知りたかっ
ということです。自分の男性自身がどの程度のものか、比べてみようと言う気
が起きていたことは事実です。
　サイトの案内部分をクリックすると直ぐに双子のヌード写真がズラーと現れ
ています。
何十枚もの写真が並んでいて、日本人ばかりではなく。外国の人の写真も多か
ったのです。全部が全部素っ裸の写真ばかりです。
時間を掛けてジックリと双子の双方を見比べて観察しておりますと、多くの
双子の股間にぶら下っている男性自身の形態が違っていることに気がついたの
です。
私は一卵性双生児は同じ遺伝子を持っているので、同一条件下では同じように
育つのではないか、ならば全て同じになるのではないかと思っていたのです。
精神構造や思考と言う脳活動も同じだと思っていましたから、見かけも同じ
人間が２人存在するのだと考えていたのです。
ところが写真を見ると違うことに驚かされました。
　性器及びSEXに興味の出て来た私はそれからはSEXの情報があれば、それ
らのサイトを開くようになったのです。（続く）