小説 舞の楽園 ( したたかな女 )
- 2019/01/11
- 00:40
「 したたかな女 」(15)
最初の時のように私は発射は出来ませんでしたが、それでも満足だったのです。
もち論、彼は私の手の中に発射しまして、男の満足は得られていたと思われま
す。
三木隆とお付き合いをして、彼が信頼に値する人物だと判明しましたので、
彼を私が以前勤めていた商社に紹介することにしたのです。後輩に紹介して
上げました。
その後輩には、私は三木隆との出会いについては大学の先輩と云うことにして
紹介をしたのです。後輩はそれを信用して三木と会うことにしたのです。
その後輩とは若い頃同じ部署にいまして先輩である私が酒を奢ったり、良く昼
飯を食べにいったりしたもので、私が退職した今でも私を慕ってくれているよ
うです。
ホテルのロビーで2人を紹介して、私は席を立ったのです。この話し合いが旨
く行けば良いと思っていますが、退職した私に出来ることはそれが精一杯のこ
とでした。
「お宅の商社とは旨く取引ができるかも知れませんよ・・・」
後日、三木隆と会った時に、私が言い出す前に彼は感謝の言葉と共に、私の両
手を取らんばかりで嬉しそうに言っていたものです。
私も喜んでおりました。
「折り入って話がありますから、今夜上京します」
彼から突然連絡が入って、「いつものホテルで会いたい」と言ってきたのです。
いつもの彼の平常の様子とは違うようです。私は驚きましたが承諾したのです。
「あなたを私の会社の相談役として迎えたい。来て戴きたいのです」
何時ものホテルのロビーで彼に会うと、直ぐに私を部屋に通して言います。
「お陰さまで私の会社も外国と取引ができることになりました。つきましては
あなたを相談役として向かえて、何かあったらば相談したい」
彼はそこまで言うのです。
私は現在仕事をしていませんので相談役をしようと思えば出来るのですが、
その時点ではお断りをしたのです。
常に彼と顔を合わせていたならば、お互いに態度に出てしまって、周囲の人
達に判ってしまうのじゃないかと考えたのです。理由を尋ねられましたので
正直に答えています。
「会社に出るのは週に1~2回ぐらいでいいし、自分の部屋にあなたの席を
用意しましょう」
彼はそこまで言うのです。それならば不意に態度に現れることも、周りの人
達にもバレルこともないかも知れない・・・と思い、彼の真摯な言葉に心を
動かされていた私は相談役になることを承諾していました。
「福井に来て戴けるならば、家も用意しましょう」
彼はそうも言ってくれていましたが、それは丁重にお断りしたのです。会社
からは給与もでると思われますので、部屋を用意されるとお妾さんのような
のです。私のつまらない意地みたいなものがあったのです。
それに、今の住宅を売り払えば彼のいる福井ならばもっと大きな住宅を買え
ると思ったからです。もし、代金を追い足しするならば税金だって掛らない
のではないかと考えました。その追い足しした代金だって、毎月の給与から
直ぐに戻るだろうとも考えたのです。(続く)
最初の時のように私は発射は出来ませんでしたが、それでも満足だったのです。
もち論、彼は私の手の中に発射しまして、男の満足は得られていたと思われま
す。
三木隆とお付き合いをして、彼が信頼に値する人物だと判明しましたので、
彼を私が以前勤めていた商社に紹介することにしたのです。後輩に紹介して
上げました。
その後輩には、私は三木隆との出会いについては大学の先輩と云うことにして
紹介をしたのです。後輩はそれを信用して三木と会うことにしたのです。
その後輩とは若い頃同じ部署にいまして先輩である私が酒を奢ったり、良く昼
飯を食べにいったりしたもので、私が退職した今でも私を慕ってくれているよ
うです。
ホテルのロビーで2人を紹介して、私は席を立ったのです。この話し合いが旨
く行けば良いと思っていますが、退職した私に出来ることはそれが精一杯のこ
とでした。
「お宅の商社とは旨く取引ができるかも知れませんよ・・・」
後日、三木隆と会った時に、私が言い出す前に彼は感謝の言葉と共に、私の両
手を取らんばかりで嬉しそうに言っていたものです。
私も喜んでおりました。
「折り入って話がありますから、今夜上京します」
彼から突然連絡が入って、「いつものホテルで会いたい」と言ってきたのです。
いつもの彼の平常の様子とは違うようです。私は驚きましたが承諾したのです。
「あなたを私の会社の相談役として迎えたい。来て戴きたいのです」
何時ものホテルのロビーで彼に会うと、直ぐに私を部屋に通して言います。
「お陰さまで私の会社も外国と取引ができることになりました。つきましては
あなたを相談役として向かえて、何かあったらば相談したい」
彼はそこまで言うのです。
私は現在仕事をしていませんので相談役をしようと思えば出来るのですが、
その時点ではお断りをしたのです。
常に彼と顔を合わせていたならば、お互いに態度に出てしまって、周囲の人
達に判ってしまうのじゃないかと考えたのです。理由を尋ねられましたので
正直に答えています。
「会社に出るのは週に1~2回ぐらいでいいし、自分の部屋にあなたの席を
用意しましょう」
彼はそこまで言うのです。それならば不意に態度に現れることも、周りの人
達にもバレルこともないかも知れない・・・と思い、彼の真摯な言葉に心を
動かされていた私は相談役になることを承諾していました。
「福井に来て戴けるならば、家も用意しましょう」
彼はそうも言ってくれていましたが、それは丁重にお断りしたのです。会社
からは給与もでると思われますので、部屋を用意されるとお妾さんのような
のです。私のつまらない意地みたいなものがあったのです。
それに、今の住宅を売り払えば彼のいる福井ならばもっと大きな住宅を買え
ると思ったからです。もし、代金を追い足しするならば税金だって掛らない
のではないかと考えました。その追い足しした代金だって、毎月の給与から
直ぐに戻るだろうとも考えたのです。(続く)
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