小説 舞の楽園 ( トルコ10日間 )
- 2019/02/18
- 00:09
トルコ 10日間 < 4 >
ホテルの話からお話が前後になってしまいました。
ホテルでの夕食はバイキングでしたが、世界3大料理と言われるトルコ料理は豪華な物で
した。
円形のテーブルで、私は彼と同席でした。他のツアーのお客様はご夫婦か仲の良い友達と
云った風情ですので、座席は単独にするはずがありません。
「どうぞ・・・」
ほどんと同時に席に案内された彼が椅子を引いてくれました。外国映画で見られるような
貴婦人に対する扱いのようにです。
「あっ・・・どうも・・・」
その彼の動作にちょっと違和感を覚えおります私ですが、『年上の人に対する礼儀かもしれ
ない』と思いまして、礼を言って座りました。けれども、男性にでも丁寧に扱われることに
対しては不快な感情は無かったのです。
「そうだ。バイキングでしたね!言って下さい。好きな食べ物がありますか・・・?」
「わたしが取ってきて差し上げますよ・・・」
実は、私は若い頃の怪我が原因で右手がちょっと不自由なのです。物を掴むことが若干苦手
なのです。支えることができないのです。ですから、お皿を支えることが出来ないのです。
「如何されたのですか・・・?」
飛行機の機内で食事を出されましたが、私が左手を使って食べていることに気が付いた彼が
聞いて来ました。私が右手が不自由なことを知っている彼が親切にそう言ってくれたのです。
そうして・・・私を料理の並んでいる場所に連れて行き、お皿に料理を盛ってくれるのです。
ジュースなどは2種類も運んでくれたのです。
私は恐縮するばかりでした。
トルコで野菜は自国産がほとんとだそうです。全部が全部とても美味しいのです。
しかし、お料理は私の口に合うものが少なかったのです。オリーブ油で塗してあるものや油
で揚げたものばかりなのです。
日本の食卓のようには行かないのだとは思いますが、繊細さに欠けているようにも感じられ
ました。
やっぱり日本人は日本食が1番だと思っております。ところがトルコの料理はフランス、中
国と並んで世界の三大料理の1つなんですね。トルコの料理はオリーブ油を使うのですね。
私は主食を食べることなく野菜や果物だけを頂きました。
食後はチャイです。
チャイと言うのは紅茶なのです。高さが10cm・直系が6cm位の透明なガラスの容器に
入っています。
トルコの人々は何処へ行ってもチャイを飲みます。チャイはトルコリラで1リラなんです。
日本円に換算すると100円位なのです。当時は1ドルが80~90円位でしたので、70
円程でしょうか?
『トルコへ行ったら有名なトルココーヒーでも飲もうか・・・』と考えていましたので、今
回のツアーで2度程注文して飲んでみましたが、どれも不味いコーヒーを出されましてとて
も飲む気にはなりませんでした。しかも高いのです。
これならば、チャイの方がよっぽど美味しく頂けるのです。
それから、チャイは地方地方で入れ物が異なるようです。高さが10cm・1番広い処の直
系が6cm位で透明なガラスの噐と云うことは変わりが無いのですが、噐の形が異なるので
す。
口を着ける部分が広がっている物や、その部分は小さくても中程の部分が広がっている物や
色々なのです。(続く)
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