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小説 舞の楽園 ( トルコ10日間 )

   
         トルコ 10日間   < 24 >
   ブルーモスクの正面に位置をする、と言っても前庭と路を挟んで700mはあります
 トプトカ宮殿にも行きました。日本とは違って国土が広いのですね大きな敷地に建立され
 ています。
 王様であるスルタンが居住し、執務をした宮殿だそうです。
 トプトカ宮殿も広いのです。内部の宝物館やハレムの跡を見学しました。ハレムと言うと
 王様に仕える女性達の暮らしていたところですね。その女性達も王様に愛される階級であ
 り、王様の子供を身籠ったりすると位が上がったそうです。
 男性にとっては天国ですね。
 けれども高士さんにはハレムの王様のように大勢の女性達を相手にして欲しくはありませ
 ん。彼には言いませんでしたが、女になった私1人を見つめて愛して貰いたいのです。
 女になった私は独占欲が湧いて来たようです。

 それから、ツアーの皆様と食事をしてから地下宮殿に行きました。
 地下宮殿と言うと地下にあるトプトカ宮殿のようなものを想像していていましたが、かっ
 ての貯水槽でした。
 現在は使われていないそうですが、何しろ広大な地下の貯水池なのです。イスタンブール
 の市民の水瓶だったそうです。
 地下に下りると、何百本もの石の柱で天井を支えております。その中の大部分はギリシャ
から運ばれて来たもののようです。中には彫刻を施した柱があり、いかにもこの貯水槽を造
った王様の権力が強大であったかを知らされるものです。
石の巨大な柱が並んでいる光景はさながら宮殿の中にいるようで地下宮殿と言うのでしょう
・ ・・
中は明かりが点いているのですが、明かりの届かないところは真っ暗なんです。
中の暗がりで高士さんは行き成り私を引き寄せたのです。そして男姿の私を抱き寄せてキッ
スをしてきたのです。
私は非常に嬉しかったのですが、『ツアーの皆さまに見られたらば、男が男にキッスをして
いる。ホモではないか・・・』と思われると考えて真っ赤になっていました。

 午後からは、トルコ最大の市場グランドバザールです。
何百軒もの、12帖ぐらいのお店が所せましと並んでいまして、それこそ様々な物を売って
おります。観光客ばかりでは無く、トルコの人々も大勢来ています。
ここでは、高士さんの目は商売人の目付きに変わっていました。私が彼に従って歩いている
ので、なんだか悪いような気がしています。
「わたくし、おトイレへ行きたいわ・・・。入り口のところの集合場所であたなを待って
いても宜しいかしら・・・?」
バザールの滞在時間は1時間半ほどです。彼に就いて2~3軒のお店を廻っていますと、
尿意を催して来ました。時間が許す限り何軒ものお店を見て回りたいような彼に断って、
集合場所であるバザールの入り口のところにあるトイレへ向かって、彼を待つことにしま
した。
グランドバザールではツアーの人々は各自で見学やお買い物をするようで、バラバラに
なっています。周囲の人達も外国人ばかりです。
日本語の判る人はいないのです。
そこでは彼の命令通り、私は作った女言葉を使っていました。(続く)
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