小説 舞の楽園 ( トルコ10日間 )
- 2019/03/27
- 00:21
トルコ 10日間 < 40 >
明日は日本に帰る日です。
「今晩はイッパイ愛してやろう・・・な。お前がもう嫌だ・・と言うまで愛してやろう・・。
その晩は彼はそう申して、石造りの浴室で私の白い駆を本当に隅から隅まで洗ってくれまし
た。そして、恥ずかしがる私の身体を剃毛してくれました。
そして、ツルツルになった私を何度も何度も天国へ連れて行ってくれました。
『日本に帰ったらば・・・当分の間はお会いすることが出来なくなるのではないかしら・・』
と思った私は、巨大になった彼の肉棒を積極的に受け入れています。
< 9日目と最終日 >
9日目お午前中はクルーズ船に乗って、ボルボラス海峡をみました。
船で海側から見たヨーロッパ側とアジア側は建物なんかも相当に違うのです。同じトルコの
国だとは思えないほどです。
ボルボラス海峡は相当に深い海峡と見えて日本では見られない真っ青なのです。その青い海
に貨物船や魚船が一定方向へ向かって動いている光景は、「本当にトルコに来たんだわ・・」
と云う感じがします。
船は貸切のようで、お客さんはツアーの人達しかいません。自由に船内を歩き回れるのです。
ボルボラス海峡には橋が2つ架かっております。その内の代2ボルボラス橋は日本の商社が
請け負って、日本の土木会社が造ったとガイドの女性が言っておりました。
異国の地で日本人がこのようなものを造ったと言う話をされると、『何だか日本人に生まれて
よかったわ・・・」と云う気がしてちょっと誇らしい気分です。やはり、私も日本人なので
しょうね・・・
クルーズは行きはヨーロッパ側の海岸線を走り西欧的な建築物を見て、第2ボルボラス橋で
Uターンをして、帰りはアジア側をみました。
名前は忘れたのですが、王妃だと云う方の住んでいた建物がありました。「その方は病弱だっ
たようですが、当時の王様の寵愛を受けまして、幸せでした・・・」とガイドさんの説明が
ありました。
私はそのお話を聞いて、自分の身に置き換えておりました。
私は彼よりも10歳も年上なのです。彼のオンナになった私ですが先に老いて醜い姿を晒す
ことになるでしょう。今はまだいいのですが、もしそうなったらば、彼は私の面倒を見て
くれるでしょうか・・・心配なのです。
美しい建物を見ていてそう考えて、デッキに立って感傷的になっている私を、彼は肩に手
を掻けて抱いてくれたのです。
クルーズを終えて、ホテルから見えた旧市街地と新市街地とを結ぶ橋の下のレストラン
で昼食をとりました。橋は2階建てになっていまして、上は車や人の通る道路になってい
まして、下は飲食店が並んでいます。
私は知らなかったのですが、トルコの料理は世界の3大料理の1つだそうです。
お肉等は1部分しか使われていなくって、魚を使った料理で美味しいのです。行った先々
で料理を堪能しました。
ピラフ等のお米の料理も出ました。けれども難を云えば、オリーブ油を使った料理が多い
のです。
私のように中年も過ぎた者にとっては、油の類はいただけないのです。太らない為には
日本食のように淡白な方が良いようです。もうその頃になると、白いお米が恋しくなっ
ていました。
特に私は足が悪い為に走ったりすることが出来ませんので、食事でカロリーを減らして
いるのです。脂っこいものは、極力食べないようにしているのです。食べる量も少なく
なっていました。
トルコでは朝食はどのホテルでもバイキングでした。好きなものを食べていました。
お米の入ったピラフの類は食べてはいませんでした。
途中のレストランの昼食の時も、ホテルでの夕食もオカズだけを食べていました。
高士さんが「小食なんだな・・・」と感心して言うほど、私は食に関しては興味がない
のです。
昼食後はもうイスタンブール空港です。
空港は市街地から約1時間ほどのところにあります。
17時25分のトルコ航空の成田までの直行便が出るまでにはまだ時間があります。
搭乗手続きを済ませた高士さんと私は免税店を覗いていました。
高士さんは吸っているタバコのケントの箱が積んである前で難しい顔をしています。
「なあに・・・?。日本で買うより安いじゃないの。お買いになったら・・・?」
価格を見ると日本円に換算すると1500円ぐらいなのです。
「うん。・・・でもなあ・・・日本と違ってタールの含有量が表示されていないん
だよ・・・ね」
私が言うと彼は困ったように言うのです。彼は6mmのケントしか吸わないのです。
(続く)
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