小説 舞の楽園 ( 熟れた男達 )
- 2019/04/14
- 02:35
熟れた男達 < 16 >
俺達は連れ立って入って、個室を取った。
インターネットで知っている大部屋でもいいとは思ったのだが、そこは余りにも過激で
お爺さんが驚く・・と思ったからだ。それに・・俺はこのお爺さんが気に入ったんだ。
他の誰だか分からない奴に、このお爺さんの躯を触られたくは無かったんだ・・
俺がロッカーの前に立って服を脱ぐと、お爺さんも脱いだ。しかし・・まだ白いブリー
フを履いている。
「こう云うところでは・・パンツまで脱いで裸になるのが、常識だよ・・」
『この爺さんは男同士の行為はしたことが無いのか・・それとも、こう云う場所は来た
ことが無いようだ・・』と思って、俺は嬉しくなったが、知らん振りをしていた。
パンツを恥ずかし気に脱いだお爺さんの裸は睦子ほどには白くはないが、それでも白く って睦子と同じに小柄でフックラしている。
俺にとっては・・垂涎のものであった。
この個室を取ったことは正解だ・・と思っている。俺は他の奴にこのお爺さんを抱かせ
る積りはさらさら無かった。
浴衣だけを羽織って俺達はまず風呂に行った。
色の黒い大柄な40代に見える男とガリガリに痩せた60代後半と思える爺様が入浴し
ていたが、2人は連れでは無いようで、黙って身体を洗っていた。
2人が相次いで上がった後、まだ早いのかお客は入ってこないようである。この小太り
を躯をした爺さんの背中を流してやった。
睦子ほどでは無いが白く、肌理の細かい肌で、お腹さえポッコリと出ていなければいい
女になるんだが・・俺はそう思った。
睦子を正妻として、この爺さんを妾にして俺の家に同居させて、可愛がったらどんな
に素敵だろう・・と考えていた。
その後、大部屋を見て各部屋を廻ったが真っ暗な部屋の中では、良くは見えないが
3~4人の男達が布団を被って寝ていただけである。
その中の1組はキスをしているようであったが、俺達が近づくと止めてしまっている。
しかし、当のお爺さんは興奮してしまったようだ・・
俺はそれを感じて、脈があると・・思って嬉しくなってしまったのを覚えている。
各部屋も見終わったので、俺達は個室に帰った。
このお爺さんはこう云うところは初めてだってことは、さっきキスを見て興奮してし
待ったことで分かった・・シットリと2人だけで濡れたかったんだ。
「もっと・・こっちへお出で・・よ」
キチンと浴衣を着て上品に裾を払って布団に入って来たお爺さんを、俺は自分の方へ
引き寄せて、キスをしながら浴衣の腰紐を解いていた。
浴衣を開いて胸の尖りを吸ってやると「アッ、アッ、アワヮ・・」と喘ぐ。
「敏感なんだ・・な」
「何だか・・可笑しいんだ・・自分の身体が自分で無いようで・・」
俺が嬉しくなってそう言ってやると、爺さんは自分の胸乳を弄りながら言っている。
「お爺さんは・・こう云うことは初めてじゃぁ無いよね・・」
口を吸うと舌を入れて来る。
俺はキスに慣れっこになっている・・と思った。女の人ともキスをしたことはある
だらうが、男とも相当している・・と思ったんだ。
「うん。学生時代にね・・。家が貧しかったので・・躯を預けていたんだ・・よ。
しかし、それではイケナイと思って就職して・・結婚をしてからは止めていたんだ。
・ ・けれども・・退職して自由になると・・」
お爺さんは問わず語りに話し始めていた。
お爺さんは大企業の部長クラスでもあったのだろう・・と見える話し方であった。(
つづく)
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