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小説 舞の楽園 ( 私の旦那様は弟の親友 )


          私の旦那様は弟の親友  ( 7 )  
  丸3日間もお風呂に入っていないし、汗もタップリと掻いた躯が臭うような気がしまして
 落ち着かないのです。
 何時もよりはお湯の温度を上げまして、お風呂に入ったのです。
 そして・・また汗を掻いて全身が真っ赤に茹で上がるまで我慢をしまして上がりました。
 お薬を飲んで大人しく寝ていたのと、熱いお風呂で汗を掻いたのが良かったのでしょうか、
 気分は最高に良くなっていました。
 「もう・・風邪は治った・・わ」と言いながら、お化粧を始めていました。勿論、お浣腸
 も施しました。
 この3日間は食べていないので、腸の中には何も残っていなく空っぽの状態でした。
 お気に入りの真っ赤なパンティを履いて、同色のブラを着けまして、何時もより念入りに
 女に化けて、上にピンクのスカートを履き、薄い茶色のブラウスを着けました。
 そして・・3日間寝込んで汗を一杯掻いたお布団のシーツを取り替えてから、パンを焼い
 たコーヒーを煎れました。


 その時です。ピンポ~ン・ピンポ~ンと玄関のチャイムが鳴ったのです。
 「こんな時間に・・誰かしら・・・?もしかしたら・・お姉さん?」
 私は呟いて立ち上がりました。『もしかして・・姉が来れるようになって、訪ねて来たの
 かしら・・』と思ったのです。
 姉以外の人が訪ねて来るなんて・・今まで1度もありませんでしたので・・・

 私のマンションの集合郵便受け箱と玄関の表札には「北原」とだけを書いた紙を貼って
 あります。
 本当は「北原理枝」と書いて張り付けたかったのですが、そうも行きません。
 あっ・・私の名前を申し上げてはいなかったようです。
 私のフルネームは「北原理人(まさと)と申します。それで・・女装した時は「理枝」
 と云う名前を使っているのです。
 「理枝」って可愛い名前でしょう・・・

  お話が逸れてしまいました。
 ピンポ~ン・ピンポ~ンとチャイムが鳴った時には、私は完璧にお化粧を終えており
 ました。何時もより・・念を入れた積りです。
 玄関に出て、レンズを覗いたらば、男の人が立っているのが見えました。
 『なんだ・・・訪問販売の方・・だわ』と思ったのです。日曜日などには訪問販売の
 方が良く訪ねて来るのです。
 私は女装をしておりますが、男だとはバレたことがございませんから、いつも女の
 姿で対応しるのです。

  「はぁ~い・・」
 黄色い高い声で返事をしまして、玄関の扉を開けたのです。
 迂闊ですね・・!もっと訪ねて来た男の人を注意深く確かめて、扉を開ければよかっ
 たのですが・・その時はお化粧も旨く行きまして、私はハイになっていたようです。
 勿論、玄関に出る前にこげ茶色のショートのウィッグを被りました。その頭を手で
撫で付けてはおりました・・でも、何の警戒もせずに扉を開けていたのです。(つづ
く)

 
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