fc2ブログ

記事一覧

小説 舞の楽園 ( 私の旦那様は弟の親友 )


          私の旦那様は弟の親友  ( 36 ) 
   お母様とはこうして何でも打ち明けられるような関係になったのです。
 お母様は敬様に似ていらして、サバサバとした性格の方です。私に無いところをイッパイ
 持っていらっしゃるお母様が好きになって行ったのです。
 お母様のお店は午後7時から午前1時迄と云うことになっているようでした。しかし、従
業員は6時に来店してくるようです。
6人掛けのカウンターと豪華なソファーの置いてあるボックス席が6つありますお店です。
ホステスさんが4人居たと云うことですが、急に2人が辞めてしまって現在は2人でした。
他にはバーテンさんの男の人がいます。

 私はお店のお掃除を始めました。
清掃はカウンターの中はバーテンダーが自分でお掃除をするそうなのですが、お店の他の
所は新人のホステスさんがしているとのことです。
「今日から・・・働いてくれる・・?。これで・・いいかしら・・?」
昼食を終わってお店に帰ると、以前レジの女の子が着ていた黒いツーピースのユニホーム
を出されて着ています。スカートの丈は膝上ぐらいの長さでした。
現在は置いてはいないのだそうですが、お母様が水商売が初めての私の為に復活して下さ
ったレジ係の制服だそうです。
「最初はお会計だけをお願いする・・わ」とママさんに言われたのです。
私はもっともっと派手なドレスを着ることを想像していたのでチョッピリガッカリですが、
完女ではないので私には丁度いいかもしれません。

 あっ。お店に入ったらば、お母様は「ママ」さんです。「ママさん・・」と呼ぶように
言われています。
ロッカーの鍵を頂いて、お店の奥にあります更衣室で着換えをいたしました。まだは早いの
で、ママさん以外は誰も来ていません。
「このユニホームは黒子用に作ったの・・よ。だから・・お化粧は控えめでいいわよ・・。
今の通りでいいわ・・」
水商売に素人の私を「黒子だ」とママさんは言っています。
女心のなせる業でしょうか・・キラビヤカな衣装に身を包んだ水商売の女の子を想像してい
ましたので、ちょっと残念な気もいたしますが、これならば身体を触られることもないでし
ょう。半分はホッとしております。
敬様の心配事もそこにあるのでしょうかしら・・それとも、ママさんの親切でしょうかしら
・・・(つづく)


 

スポンサーサイト



コメント

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

舞

Author:舞
FC2ブログへようこそ!