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小説 舞の楽園 ( 私の旦那様は弟の親友 )


          私の旦那様は弟の親友  ( 39 ) 
  年上と見える緑お姉さまは両脇には膝の上までスリットの入った濃い紫のロングドレス
 のチャイナドレスです。
 さっきよりも照明が落ちた室内でチャイナ服に合わせた紫色のパンプスを履いた生足が
 とっても素敵です。
 そのお化粧を酷施した美しいお顔とスリットから覗くその生足が、女となった私でもドキ
 っとするほどですから、男性のお客様にとっては耐まらない・・と思いました。
 若い好佳お姉さまは胸にはイッパイフリルの付いた鮮やかなピンクのドレスです。膝上3
 0cmのショートのドレスでふんわりと座ると、いかにも健康そうな褐色の脚が見えて、
 ドレスと同色のパンティが見えるのです。
 お2人とも長い付け睫毛をしていまして、濃い目のお化粧が良く似合っておりました。
 私も同じ女性として『いいなぁ・・・わたしも早くああしてお化粧をしたいなあ・・・』
 とファイトを燃やしています。

  その日は月曜日とありまして、お店の方はそれほどでもありませんでした。けれども
 私にとっては大変な1日でした。
 お店の入り口の方の隅の暗がりのレジを前にして座って、お店の扉が開くたびにドキドキ
 したものです。
 「いつも・・明るく笑顔でね・・・」
 ママさんに言われていまして、笑顔を続けることがこんなに大変なこととは思わなかっ
 たのです。
 お会計のお仕事も「いらっしゃいませ・・」と言うタイミングも、ママさんと高橋さんに
 手取り足取り教えて頂いたのです。
  お店が終わると本当にグッタリとしてしまいまして、「慣れるまで・・・大変よ・・」
 とおっしゃるママさんやお姉さま方の言葉を噛み締めておりました。
 タクシーで帰った私を敬様は寝ないで待っていて下さいました。
 その夜は、敬様も私がお勤めをしたばかりで大変なのは分かっていてくれたようで、私の
 肉体を求めることは遠慮して下さったのです。
 私はチョッピリの不満と、敬様の優しさに包まれまして眠りに就いたのです。

      < お母様はレズの女奴隷 >
  こうしてお掃除をしまして、お会計のお仕事をこなしまして、お店の跳ねた後はお母様
 に教えて頂いて帳簿をパソコンで打ち込んで、お勤めにも慣れて来ました。
 お店が終了するのは午前1時と云うことにはなっておりますが、最後のお客様が帰られる
 まではお店は閉められません。
 経費の影響もあるのでしょう。バーテンの高橋さんとホステスのお姉様の2人が帰って
 からも、私とお母様は残って帳簿を附けているのです。
 ママさんがお酔いになったお客様の世話をしている間に、私がカウンターの中に入ること
 もしばしばです。
 簡単なカクテルぐらいは作れるようになりました。なにしろ・・もうその頃にはお酔いに
 なったお客様が全部と云っても過言ではありませんので、素人の私でも勤まるわけです。
 でも・・・難しいカクテルを作れるように、いつも高橋さんを注意深く見て技術を見てい
 るのです。

  お店を閉めるとタクシーを呼んだり、又は表通りまででましてタクシーを捕まえてママ
 さんと帰るのです。
 銀座からだと、私の住んでいるマンションの方が近いので、私を降ろしてからママさんは
 家に帰るのです。(続く)
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