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小説 舞の楽園 ( 私の旦那様は弟の親友 )


          私の旦那様は弟の親友  ( 40 ) 
  これからお話することは敬様には内緒にして置きたかったのですが、敬様が「何でも包
 隠さずに書け・・!」とおっしゃるので、お話いたします。
 これを読んだ敬様には叱られるかも知れませんが、私にとっては敬様は絶対君主なのです。
 敬様のおっしゃることには絶対服従なのです。

  それは・・私がお勤めしましてから、およそ1か月は過ぎた頃のことなのです。
 お店は珍しく、12時ちょっと過ぎにはお客様が全員お帰りになって、早仕舞をしました。
 「今日は・・・もういいわ・・早仕舞をしましょう・・・。ご苦労様でした・・」
 「理枝さんも・・今日はもう帰っていいわ・・!わたしは今日は帰らないから・・独りで
 帰って・・」
 ママさんが私を含めた4人の従業員にそう言いました。その時のママさんはチョッピリ
 上気していたようです。
 
   高橋さんと好佳お姉様と3人でお店を出て表通りまで出ましてタクシーを1台捕ま
えます。
 「お疲れさまでした・・」と2人を見送った後でもう1台のタクシーを捕まえようとし
 ましたら、私は忘れ物をしていることに気が付いたのです。そこで・・忘れ物を取りに
 行ったのです。
 私達がお店を出てから、私がお店に戻るまでに15分は経っていなかったと思います。
 お店にはもう鍵が掛かっていました。
 鍵を預かっていますから、鍵を開けて中に入りますと、ママさんの姿はお店にはありま
 せんでした。勿論緑お姉さまの姿もありません。

 「入ります・・」
 もうその頃には、実際に女になっている私は優しい女声で更衣室の扉を開けました。私
 の女声も板に付いたようで「ちょっと低い声だね・・・」とお客様には言われるのです
 が、何の苦労も無く出せるようになっていました。

 「美加。もう1か月・・よ!理枝さんと・・・こうして・・・いるんじゃない・・の!」
 私が更衣室の扉を開けようとしますと、扉の隙間からやや尖ったくぐもった声が聞こえ
 来ました。
 不思議に思って衝立の向こうを覗くと、ドレスを脱いだ半裸のママさんとチャイナドレ
スを着た緑お姉さまが抱き合って、唇を合わせていたのです。
やや背の高い緑お姉さまがママさんを抱いているようで、淫靡な空気が漂っているよう
な気がいたしました。

1歩中に入っていた私は驚きの余り、足元に置いてあった紙袋を蹴飛ばしてしまったの
です。
何時もはこんなところに紙袋は置いてはいませんでしたが、緑お姉様の持ち物のようで
した。
ガサッと音がしまして、お2人は口を合わせていたのを止めて、ハッとしたようにこち
らを見たのです(つづく)
 
 

 


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