小説 舞の楽園 （ 私の旦那様は弟の親友 ）

　　　　　　　　　　私の旦那様は弟の親友　　（　４１　）　
　　　「ゴメンナサイ・・」
　「あらっ・・理枝さん。見られてしまったのね・・。いいわ・・！こっちにいらっしゃい
・ ・」
思わね光景にドキドキしてしまって私は直ぐに謝ってお部屋を出ようとしましたが、緑お
姉様が強い声で言うのです。そんな強い声は初めて聴いたような気がしました。
ママさんは女同士でキッスをしているところを私に見られてしまったことを、悔いている
ような表情をしています。
緑お姉さまの硬い声で、私は動けなくなりました。

　「美加。いいでしょう・・？理枝さんも・・・混ぜて上げて・・・」
緑お姉様はさっきはちょっと驚いた声を上げましたが、もう平然とした声でお母様に言い
ました。女の人ってものは、度胸が決まると強くなるものです・・
ひょっとしたら・・・緑お姉様は私が扉を開けるのを知っていたのかも知れません。
「はい・・緑様の仰せのとおりに・・・」
よっぽど私に、半裸でキスをされていたのが恥ずかしかったのか、真っ赤なママさんは
何時もの活発なママさんではありません。しかも・・2廻りも年下の従業員でもある緑お
姉様を「緑様・・」と呼んでいるのです。
私はママさんが「早瀬美加子」と言う名前であったことを思い出していました。

　2人の置かれた立場から見て『2人はレズビアンの関係にあるのだわ・・・。しかも
緑お姉様がＳで。お母様のほうがＭなんだわ・・・』と思ったのです。
お母様であるママさんを「美加」と呼び捨てにしている緑お姉様はレズの男役で、ママ
さんはレズの女役です。
普段このお店で皆に君臨しているママさんが、プライベートの時間ではレズの女役でお
そらくは２０歳も年下の緑お姉様の言いなりになっているのでしょう・・・
『あの活発と思えるママさんが・・・。人間と云うものは本当に解らないものだわ・・』
と私は自分のことは棚に上げてそう思っていました。

　私も自分が女性になって、こういうお仕事に就く前から、レズビアンと云う行為があ
ることは知っていました。
パソコンで「レズビアン」を検索したこともあります。
高校生ぐらいの女の子同士のビアンと言うと、お互いに対等な関係が多いようです。性
に対する自分の肉体を満足させるのが目的見たいな関係が多いのではないかしら・・
例へば・・６９になって相互に舐め合って肉体を満足させるような行為です。
しかし・・大人の女性になると・・どちらかが命令するＳになり、一方の人が受け身の
Ｍになって行くようです。
肉体的な部分も勿論あるとは思いますが、それに精神的なものが加わって来るのでは
ないのでしょうか・・

　私は「自分がＭだ・・」と云うことは自認しております。
そして・・『Ｓの女性に虐められたならば・・素敵だわ・・』と密かに思っておりまし
た。憧れていた・・と言った方が良いでしょう・・
私には敬様と云うご主人様がいらっしゃいます。
敬様は普段は、私をオンナとして見て下さる優しい男性なのですが、ＳＥＸに於いて
は充分にＳなのです。
たとえば・・麻縄をお使いになって恥ずかしい格好に縛り上げたり、大きくなったお
尻を平手や時にはバラ鞭で徴役されたり、アクロバットな体位を取らせて私が恥ずか
しがる様子を楽しんだりするのです。
敬様は私にとっては理想のＳの男性なのです。（つづく）