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小説 舞の楽園 ( フェイクレディのあたし )

        マンションの自治会長 -23
      (13)お嫁さん
 あたしは今まで勤めた会社を辞めて、無論、自治会の会計部長になることも止
めまして、パパのお部屋に文字通り身1つで転がりこんだのです。
あたしは男だった記憶を消したかったのです。パパのお部屋で生活する分には、
パパのお部屋の方が何でも揃っているのです。それに、「和子の嫁入り道具は
何もいらないよ」と、パパが言うのです。あたしの部屋にあった物は大きな家
具を除いて全て処分しました。
あたしの2LDKのお部屋は、リビングを塗り替えるだけで家具付きで賃貸する
ことにして、駅前のパパの知り合いの不動産屋さんの店頭に出したのです。
結局、あたしのお嫁入り道具は新品のダブルベッドだけなんです。
このダブルのベッドもパパは買ってくれると言ったのですが、あたしのたって
の希望で、工務店を辞めるときの退職金で購入したのです。
パパはあたしが美しい女になることを望んでいます。
パパに初めて女にされてから、あたしは出来る限りの時間を作ってお化粧に挑
戦しました。この1週間の勉強であたしのお化粧もだいぶ上達しまして、お部
屋の中では完全に女です。
小柄なあたしは前の奥様の残してくれた若い時のお洋服がピッタリなんです。
奥様は物持ちだったようで、下着類なんかは数えきれないほどあるのです。
ただ、お洋服はちょっと形とか色とかは今の服装とは違うのは否めません。

 今日はパパと2人で、駅前にあるジャスコへお洋服を買いに行って来ました。
あたしにとっては、女装姿での初めての外出なんです。
「和子。和子はお化粧が旨くなったし、もう誰も宮野木和人だとは気がつく人
はいないよ。」
女の格好でパパ以外の人に会うのは初めてで、あたしが男であるのが分かって
しまうと心配するあたしを、パパはそう言ってくれています。
ややハスキーですが、女言葉もこの1週間でほぼ完全な物になりました。
それについては、パパは女言葉でしゃべらないと、あたしの大好きになって
しまったセックスをしてくれないのです。
あたしは必死でお化粧と女言葉をマスターしたのです。
ジャスコの2階であたしに似合うお洋服を試着して数点買って、下着も購入
して貰って、ストッキングとパンプスを2足も買って貰ったのです。
「和子は綺麗だ。絶対に男だとはバレないよ。バレたらバレたでいいんじゃ
ないの・・」
パパの言葉を信じて女になっています。(続く)
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