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小説 舞の楽園  ( カミングアウト )

   
         カミングアウト (そうすれば家族) < 10 >

       ( 息子に知られたようです )
   その時です。カシャッと玄関の方で音が聞こえたような気がしました。
 念を入れて玄関の錠は降ろしたのを私は確認しておりますので、一瞬手を止めましたが
 安心しております。
 唯一入って来る可能性のある息子は学校に行っていますので、誰かが入ってくる可能性
 は0のはずです。
 私は止めていた泥棒さんとの痴態を再開しました。私の理性よりも肉欲の方が勝ってい
 ました。
 「旦那は・・構って呉れないのかい・・?」
 泥棒さんの意地悪な大声が私の頭の中で響きます。
 「アァ・・こんなこと・・してくれない・・ワ」
 私は声を立てています。音が聞こえたのを・・もう忘れていました。
 後は夢中になって快感を味わいました。

  前回同様に、精液をお腹の上に吐き出しました。
 暫くして、張り型がアヌスから零れ落ちまして私は男に戻りました。そして・・妻が
 入院していると云うのに、泥棒さんに犯されると言ったオナニーをしてしまったことに
 後悔の念に苛まれています。
 精液が掛かってしまったシーツと張り型を持って寝室の扉を開けています。
 先程まで着ていた洋服は食卓の椅子の背に掛けてありますので、全裸のままです。
 扉をあけて私は驚愕しました。持っていたシーツと張り型を取り落すほどにです・・
 息子の和樹がこちらに背を向けて流しに立って、水を飲んでいたのです。

  『アッ。今の今まで・・女になっていて・・アナルオナニーをしていたことを知ら
 れた・・』
 私はそう直感したのです。そして・・悪いことをした子供みたいに、何か言わなけれ
 ば・・と思ったのです。バツが悪いのを誤魔化そうとしていました。
 「帰っていたの・・?今日は・・学校は・・?」
 私の声は裏返っていました。
 「うんっ・・ただいま。今日は先生が出張で・・午後から休講になったんだ・・」
 実の父親に似たのでしょう。高校生になって、私よりも背が高くなり、ガッシリと
 した体格になった息子は、何事も無かったようにコップを置くと、私の顔も見ずに
 自室のドアーを開けました。

  その何気ない態度は、女になっていた父親の痴態を知って、父親に恥を搔かせまい
・・と言う私に対する労りの態度だったのです。
 息子が自室の扉を閉めた途端に、落ちた張り型の上にヘナヘナと崩れ落ちていまし
た。
その後、息子はそのことに一切触れても来ませんでした。まるで、見たり聞いたり
してはいなかったようにです。
無論、私も普段通りに、いえ、私の方はギコチナク・・息子に接していました。
 3日、4日経ると『息子には聞かれなかったようだ・・』と思うようになりました。
 だって・・息子は私がアナルオナニーをしていたなんて、オクビにも出さないので
 すもの・・
 自己中心的な甘い観測に私はホットしていました。
 勿論、アナルオナニーなんて自粛しておりました・・と言うよりは、する気になら
 なかったのが事実です。(つづく)
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