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小説 舞の楽園  ( あたしの初夢 )

        あたしの初夢―4
  (3)アパートの鍵
 ルックスに自信が無い僕は自分がイケテないことは自覚しているんだ。
だから、裕さんに対する気持ちを・・どうしても、彼に素直に言い表せないんだ。
それに・・・それに、裕さんが、僕を恋愛の対象としてくれるかどうか、分から
ないんだ。
たぶん、男性の僕が彼を愛しているなんて言うと変態と思われて、僕は嫌われて
仕舞うかも知れない。
そこで、初夢ラブリー占いなんて言う嘘を吐いたんだ。僕は一世一代の勝負に出
たんだ。
繊細と言おうか、傷つき易く度胸も無い僕が思いついたのは「初夢作戦」なのだ。
初夢を利用する作戦なんだ。
これなら、たとえ失敗して振られたにしても「可笑しな夢を見たんだなぁ」って
冗談ぽく言えるしね。

 裕さんがお店でバイトするようになって初めて知ったのだけれども、彼はあた
しの住んでいるアパートのごく近くのアパートに独りで住んでいるんだ。
これは、お店にバイトではいる時に書いた履歴書を見たんだ。
そのくらいはスーパーサブ店長代理の権限の内に入っているんだ。
実際は他のバイトの人の履歴書なんて見ないのだけれども、一目で好きになって
しまった裕さんだもの、その権限を最大限に使わせてもらったんだ。
本当のことを言うと、履歴書のファイルをちょっと覗かして貰ったんだ。
どんな所に住んでいるのか興味深々で、履歴書に書いてあった住所を住宅地図で
探したんだ。
裕さんの住んでいるアパートは直ぐに見つかった。(続く)

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