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小説 舞の楽園  ( あたしの初夢 )

        あたしの初夢―10
  (6)今は・・
 全てが終わった後。
「今日は何日?」って、ゴロリと根っ転がりながら、裕さんが僕に聞いて来た。
「えっ、何日って・・元日の夜に決まっているじゃない。これは初夢なんだか
ら・・・」
僕は枕元に置いてあったティシュを取って汚されてヌルヌルの股間に挟み込み
ながら、そう答えていた。
「あのねえ。江戸時代から初夢は二日の夜に見るものだとされているんです。
僕の周りでそれを間違えて覚えているのは・・・孝さん・・・そうでしょう」
暗闇の中で、いきなり名前を呼ばれて、僕は固まってしまった。
全部バレテいたのか?
穴があったら入りたい・・・と、思っていたら、僕の後ろの穴に又もや入って
来たのは裕さんのアレだった。
「最初から気ずいていたのですよ。今夜は2日の夜じゃないなって・・」
裕さんは又もや激しく腰を使いながら言っている。
「けど、一方で、こんな言い伝えもあるんです。初夢と思ってセックスした
相手となら、きっと幸せになれるんだ・・・ってね」
初耳だったけど、僕は信じたんだ。
そして、それから1年。僕はコタツで裕さんと2人で除夜の鐘を聞いている。
僕が、いや、あたしが裕さんに新妻のように傅いて、お屠蘇を注いで上げて
いるんだ。
こうして、僕の、いや、あたしの初夢は満願成就した。(続く)
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