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小説 舞の楽園  ( 盗み聞き -11 )

        盗み聞き  -11
「俺の女になってくれまいか?」
大谷の幾らか柔らかくなった言葉に『エッ』と遥は驚愕した。
大谷は真剣で切なそうな表情で遥を見つめている。

 (7)あんたが好きなんだ
 「俺はあんたが庭に出て隣の夫婦のSEXの様子を盗み聞きしながら、アナ
ルオナニーをしているのを知っているんだ」
大谷は遥が横尾夫妻のSEXの様子を盗み聞きしたことを知っていると言った。
遥は真っ青になってしまって声も出せなかった。
「昨日は驚いたよ。丸裸になって、ケツにはあんなブットイ張り型を入れてい
るのだから・・・」
本当に驚いたように大きな眼をギョロリとさせて大谷は言った。
「ゴメンナサイ。もう・・・絶対にあんなことはしません」
遥は謝るしか方法を知らなかった。
「俺に謝って貰っても仕様がない。謝るなら横尾夫妻に謝ってくれ・・」
大谷は突き放した。それは事実であった。
「そんな・・・言えません。お願いです・・・横尾さんには黙っていて下さい。
横尾さんに覗き聞きのことが知られたら・・・ワタシは生きてはいけません」
もう1つ、大谷に借りを作ってしまうことが分かっていながら、大谷にお願い
する屈辱に遥の顔は歪んでいた。どうしてこう云う展開になってしまったのか
理解出来なかった。
「俺は・・・あんたが好きなんだ!」
困っている遥に大谷は以外なことを言い出した。
遥は呆気に取られて、思わず大谷の顔を見てしまっている。
「俺の・・・俺の女になってはくれまいか・・・?」
大谷は大きな目をギョロリとさせて大真面目だった。人生でこんなに必死にな
ったことはないと思われた。
遥は『そんな・・・女に成れと言ったって、無理です』と言おうとして、自分
の負い目を考えてしまった。
「俺はこんな顔だろう?女は恐ろしがって、皆付き合っては呉れないんだ。俺
は色の白い女が好みなんだけど・・・」
大谷は乞われもしないのに話始めていた。
大谷の話を黙って聞いている遥は『よっぽど女には酷い目に合っているんだ』
と思って脅迫されていることも忘れて、可愛そうになったことも事実である。
「あんたが隣に引っ越して来た日に、偶然玄関であったろう?」
また、話が飛んでいる。
「『引っ越してきました、渡辺遥です』と言ったあんたを見て、色の白さに驚
いたんだ。男にして置くのは勿体無いと思ったんだ」
遥はその日のことは覚えていた。引越し荷物を抱えて玄関を入ろうとしたら、
偶然大谷と顔を合わせたのだった。あの時の大谷の表情は珍しい物でも見る
ように、目をパチクリさせていたのを思い出している。
「その時に、<俺の女になってくれないかな・・>と思ったんだ。その後、
あんたを見る度に、あんたを好きになって行く自分が抑えられなくなってし
まったんだ・・」(続く)
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