小説 舞の楽園 ( 座敷牢 -6 )
- 2019/12/26
- 17:57
座 敷 牢 { 6 }
静はマゾ女として剛三に尽くして来た。そして・・今までに、相当に恥ずかしい思い
や痛い思いもして来ている。
しかし・・剛三の責めには愛情と云うものがあったと思っている。今は違う・・
憎悪に駆られている光子の責めには、愛情なんてものは何処を探しても感じられないし、
『本当に乳首が千切れてしまうのでは・・』と思ったのだ・・
責め殺されてしまう・・との恐怖があった。
総レースの黒いパンティの白い腰の部分に鋏の片方が入り、パチンと音を立てた。
瞬間。クルリと丸まって反対側に縮んだパンティにも鋏を入れられている。
レースのパンティはもう用を成さずに、両脚の足元に落ちて布切れと化している。
「イヤァァ・・」
片足を縮めて剥き出された股間を隠すが両腕を一纏めにされての爪先立ちでは、直
に疲れてしまってそう永くは続かなかった。
静の股間の毛は、全身脱毛を受けた時に処理をしているので、今は真っ白である。
そこには・・女性の割れ目の代わりに、包茎の人差し指程の男性器があった。
その可愛いものの直ぐ後ろには、去勢をした袋の残骸が残っている。
勿論。白く小さな男性器は大きく勃起をすることなんて無くなり、今ではオシッコ
の時だけ用を成している。
「恥ずかしい・・もう、許して下さいませ・・」
「女の身体ね!ここだけは男・・ね。あなた恥ずかしくないの・・?こんな身体に
されて・・」
旦那の剛三が晩年入り浸って愛した肉体を興味深けに観察し、旦那を奪われたこ
とを思いだしたのであろう、嫌悪を込めて見詰め続けている。
剛三をこんな男女に盗られた奥方の無念さは想像にあまりある。
「さあ・・早く。家の人を食い殺したアヌスをお見せ・・!」
光子が言って目配せをすると、持って来た縄を爪先立ちの左右の肢に巻き付けた。
「助けて・・助けて下さい・・」
右脚を開かれまいと量の足に力を込めるが、爪先立ちに吊られているので足には
力が入らない・・
「痛い。痛いのですぅ・・助けて・・お願いだから・・」
とうとう右脚は鴨居に直角になるくらいに吊り上げられてしまった。
静の躯は柔らかな方であるが、脚の付け根には激痛が走っていた。そうかと言っ
て・・左足を床に、爪先を降ろしていないと、縛られた右手肩が抜けるように
痛んだ。(つづく)
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