小説 舞の楽園 ( 記念日 )
- 2017/09/21
- 16:51
記念日 《 42 》
翌日、不動産屋さんに行きましてその公団分譲住宅を見せて貰いました。勿論彼も
一緒にです。
その分譲住宅は駅から6~7km離れていますが、バスの便はいいようです。
住宅は沢山ある4階建ての中の1棟で、築30年以上は経ていると不動産屋さんが言って
います。
外見も綺麗でして、お部屋の内部も畳の張替えや壁の塗り替えをしてあって、新品同様の
2DKです。
「この住宅でしたらば、お買い得だと思いますよ・・」
車で連れて来て貰った不動産業者さんの言うことも『もっともだわ・・』と思われるよう
な物件でした。
登記費用も含めまして、退職金の2/3程度の費用で済みそうです。
早速、手付金を打ちまして、仮契約を済ませた次第です。
夫も大喜びに喜んでくれました。その夜、帰る予定でしたが帰らwないで東京のホテルに
もう一泊しました。勿論、昨日挿入して頂いた倍くらいは、夫は私を愛して頂きました。
夫も住む家が決まったということよりも、私の心が嬉しかった・・・と思います。
< 団地での暮らし >
こうして私は女になり正子として、実の孫を夫として仕えることになりました。
今の私は、幸せの絶頂だと思います。
けれども・・私には心配なことが2つあるのです。、
1つは・・・今は夫である孫の健太も私に夢中だ・・と思うのですけれど、もしも夫に
若い本当の女の恋人が出来たらば、年の離れた夫はその若い女性のところに行ってしま
うでしょう・・
幾ら私が若造りをしましてオンナになっているとは言っても、若い女の人には敵わない
のです。それに・・世間の人からすると、同性愛には違いが無いのです。
異性を愛し愛されて本当の結婚をして子供を作ることが、当然のことだと・・思います。
それが・・実の孫ならば・・私は身を引くべきだ・・と思ってはいるのです。
しかし。頭では十分に理解をしている積りなのですが、もしそう云うことが起きたなら
ば、私はどうしても取り乱してしまうのではないか・・と思います。
私は・・そうなることを・・少しでも先になることを願っているのです。
もう1つは・・
田舎にいる娘夫婦や女孫が上京して来ることです。夫との生活が知られてしまうことな
のです。
娘も婿さんも私段々と女に変化していることを薄々は感じているようです。けれども
決定的な証拠がある訳でもないようなので、見て見ぬ振りをしていたようです。
でも・・まさか、孫のオンナに、それも妻になっているとは夢にも思ってはいません
でしょう。
でも・・娘夫婦や孫娘がお部屋に来て住宅を見たならば私達の生活がバレてしまう
ことでしょう・・
そのことが新たな私の心配事なのです。
「正子の住宅なんだから・・正子の好きなように飾ってもいいぞ・・!お父さんや
お母さんが来たら、部屋を見せてやればいい・・」
「俺もこの春から大学生だ・・!親の干渉は受けん!バレたらバレたでもいい・・と
思っているんだ・・」
夫は強い調子で言っております。決意は固いようです。
今は夫は、何時もよりはちょっと濃い目のお化粧して、赤にピンクのラインが入った
ミニのスカートを履きまして、長袖の白いブラウスを着た私の手を引き寄せて、膝の
上に乗せた私の唇を吸っています。
「可愛いよ・・。正子は本当に可愛い俺の女房だ・・!こんな正子を誰が捨てたりす
るものか・・・!安心おし・・」
家族が留守の昼間に、食卓テーブルの椅子に腰を降ろした夫の膝の上で、横抱きに
されて仰向いた私の口を吸っています。(つづく)
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