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小説 舞の楽園 ( 座敷牢 -20 )


         座 敷 牢   { 20 }
   
    ( 7 )
  光子は自分にはSの気は無いと信じて来たが、全裸に紫の縄だけを纏った静を見てい
 ると、虐めてやりたい・・と云う気分になっている。
 一方静は、今までに女の人と寝たことも無いし、女を喜ばせたことも一度も無かった。
 それどころかもう4年間も、自分が女として剛三に愛されて、剛三だけを受け入れて
 来たのだった。
 しかし、女の気持ちは・・どこを愛撫されて、如何されたいのか・・理解ができた。

  淫情に光っている淫唇に舌を触れるか触れない程度に舐め、そして口に含んで愛撫
 を始めている。
 「ヒィ・・ハァ・・ハア。いいわ。そこよ!そこ・・もっと・・」
 10年近くも忘れようとしていた味が蘇って来た。男性の愛撫とは異なった女性の
 愛撫であった。
 興奮で尖ったクリトリスの先の表皮を捕えて、唇で剥いて歯で甘噛みすると、光子の
 腰が震えた。
 「もっと・・もっと深く・・もっとよ・・」
 舌を丸く尖らせて女陰の内に挿入してバイブレーションを加えると光子は泣くように
 言って、腰の震えは大きくなりジクジクと蜜が静の口の中に溢れてくる。
 「ヒィ・・」
 10年振りの他人の舌は強烈であった。光子は全身がガクガクと震え始めた。
 「イク・・イクゥッ・・イイ。イクゥゥ・・」
 黄色のスカートの中では女の淫臭がキツクなり、静は眩暈がした。
 唇が顔の上にピッタリと張り付いて静は息も出来ない。

  「あらっ・・ゴメン」
 鼻も口も塞がれて、高手小手に縛られた静が苦し気に悶えたので、ハッと我に返った
 光子が腰を上げた。
 「フゥ~。良かった・・わ」
 天井を向いて大きく息を吐く。

 薄くお化粧が剥がれて、ダンダラ模様になった顔がとても面白い。
 「ホッ、ホッ。ホ・・醜い顔ね!綺麗な顔が台無しだわ・・。シャワーを浴びてお
 い出!そして・・化粧をしなさい!」
 「わたしのお相手は女なんだから、化粧をして美しくなければいけないのよ・・」
 光子は唄うように言った。(つづく)

   






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