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小説 舞の楽園 ( 義父の白いオブジェ )

       義父の白いオブジェ(28)
③下宿に帰って来たら完全に女になって暮らしたい。会社がお休みの時などは
 四六時中女になりたい。
④あなたは1週間に1度でいいから、わたしの下宿先を訪れて欲しい。そうす
 ればわたしは待つ女として耐えられる。
以上のことであった。
「あなたの今の言葉を聞いて、わたしは決心したの・・・」
嬉しそうに彼女は言っていたのが印象的だった。
俺は新しい展開になりそうな彼女の話に乗ることにした。話からは俺に負担に
なることは何もなかったからだ。
信子はその話をするために「今日はどうしてもSEXをしたかったのよ」と恥ず
かしげにいっている。

  <7>完全脱毛と割礼
 次の年の2月の中旬の土曜日、俺と信子は神奈川県の子安と言う駅の裏にあ
る小さなアパートに居た。
この年の1月の初めには信子は新しい会社に移って、平塚支店の支店長として
赴任をしていた。
俺の方も子供も出来たことだし義父も平塚の方へ移ったことでもあるし、借り
ていたマンションを引き払って美加の実家のマンションに移っている。
信子は表向きには、住居として平塚の駅の側にある単身用の社員住宅を確保し
たのだが、俺との密会用にこのアパートを借りたのだった。
会社が用意してくれた単身用の社員住宅は、義母の目晦ましのためらしい。俺
とのことが家の皆にバレないようにと思っているらしい。やっぱりこう云う
ことをも考えられる信子は頭が良いのだと感心した。
そして、義父のマンションには俺たちが義母と一緒に住むことになり、義母は
孫と一緒に居られると喜んでいる。
 2DKの小じんまりとしたアパートには新品の大きめのダブルベッドがデー
ンと鎮座している。これは信子の(と言うより俺の希望かも知れなかった)要
望によって早めに購入して契約と同時に運び込まれたものである。
他は信子の洋服を入れるための布製のロッカーとこれも新品の食卓テーブルと
椅子が2脚、他には何にも無い。必要最小限の生活用品はこれから揃える積り
らしい。
「飯を食いに行こうよ!引越し祝いに中華街でも行くか?」
一応片付けが終わった信子に俺は提案した。
「エエ、連れて行って戴けるならば、電気屋さんに連れて行って。小さな冷
蔵庫に洗濯機と電子レンジが欲しいのよ・・・」
「ちよっと待っていてね。今、仕度をしますから・・・」
俺が頷くと信子は嬉しそうに言って、俺の胸へしな垂れかかって来た。
立ったまま彼女をギュウと抱き締めて、上を向いた唇を思い切り吸ってやっ
た。俺達2人にとっては久し振りのデープなキスだったのだ。
キスによって上気した顔の信子は持参したバッグを開けて、手鏡と化粧小物
を取り出していた。前には持っていなかったバッグである。
「そんな物が入っていたのか?(続く)
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