小説 舞の楽園 ( 義父の白いオブジェ )
- 2020/03/07
- 00:28
義父の白いオブジェ(47)
部屋に戻った俺が窓際の椅子に腰を下ろして煙草を吸い始めると、やや悄然
としていた信子は思いなおしたように温泉に入って落ちた化粧を丁寧に直して
から、寝具を仲居さんが敷いた通りの状態にしている。
「どうして・・・そんなにキチンとするの?」
そんなにキチンとしてもどうせ直ぐに化粧も夜具も乱れてしまうのだろうに・
・・・と、思いながら、気まずい雰囲気を破るように聞いていた。
「だって・・・伸子さんに・・・・わたし達のを覗き見されているようで、嫌
なんだもの」
枕元に置いたティシュペーパーの箱の位置を整えて、先程俺が使ったちり紙の
入ったゴミ箱の中を片付けながら言っている。
もう彼女は伸子さんがこの部屋に来ることは承諾しているのだ。彼女は本物の
女の伸子さんと張り合おうとしているようだ。お化粧をしたのもそう言う気持
ちだったようだ。
「フーン、女心と云うものは、そんなものかな・・・」
言いながら俺は椅子を立って、部屋の隅の鏡の前で着物を直している信子を
追いかけた。
「信子愛している。この度のことはゴメン。俺も軽率だった。お前の裸が余り
にも美しく幻想的だったので、あの親父にも見せることを承諾してしまったん
だ・・・悪かった」
信子を後ろから抱き締めて謝っておいてから、彼女が今しがた紅を塗ったばか
りの唇を奪っていた。
俺はそう言うところは素直に謝って、女性を誉めてやることもいとわない性格
である。
「ウーン。旨いんだから・・・」
立ったままでも濃厚なキスをされた彼女は最初は、塗ったばかりの口紅が俺に
着くのを心配したようだが、やがて俺にしがみ付いて身体を震わせていた。
「愛してるよ」
俺は後ろめたさを隠すように再び言った。
「わたくしも愛していますわ・・・わたしを捨てないでね・・・あなたに捨
てられたら・・・わたし・・・生きてはいけないわ」
立ったままの俺に縋りついた彼女の白い顔が急に歪んで、彼女の大きな眸か
ら大粒の涙が見る見る溢れ出して、その声は完全に涙声になっている。
俺は女の涙には極端に弱い。しかし、「悪かった。悪かったな・・・」と言っ
て浴衣の背中を叩いているよりここまで来たら方法はない。
その涙を見て「この女はたとえどんなことがあろうとも、捨てることなど出
来ない。一生愛し続けよう」と俺は決心を新たにした。その心境の表れと言
ってはなんだが、彼女の流した涙をペロペロと舌を出して舐め取ってやって
いた。
「伸子さんを愛してやってもいいのですけれど、惚れるのはダメよ。あなたの
これは、あたしのものだからね」
暫く抱き合ってデープなキスをしてやっていると落ち着いて来たのであろう、
信子は右手を下ろして俺の浴衣の下に潜り込ませて来た。俺の今のキスによ
って昂ぶって来た男根を掴まえて言っている。
俺の気持ちを察してくれたのか、それとも今のデープなキスで落ち着いて来
たのか解らないが、信子はいつものお茶目な可愛い女になっていた。俺は一
安心だ。(続く)
部屋に戻った俺が窓際の椅子に腰を下ろして煙草を吸い始めると、やや悄然
としていた信子は思いなおしたように温泉に入って落ちた化粧を丁寧に直して
から、寝具を仲居さんが敷いた通りの状態にしている。
「どうして・・・そんなにキチンとするの?」
そんなにキチンとしてもどうせ直ぐに化粧も夜具も乱れてしまうのだろうに・
・・・と、思いながら、気まずい雰囲気を破るように聞いていた。
「だって・・・伸子さんに・・・・わたし達のを覗き見されているようで、嫌
なんだもの」
枕元に置いたティシュペーパーの箱の位置を整えて、先程俺が使ったちり紙の
入ったゴミ箱の中を片付けながら言っている。
もう彼女は伸子さんがこの部屋に来ることは承諾しているのだ。彼女は本物の
女の伸子さんと張り合おうとしているようだ。お化粧をしたのもそう言う気持
ちだったようだ。
「フーン、女心と云うものは、そんなものかな・・・」
言いながら俺は椅子を立って、部屋の隅の鏡の前で着物を直している信子を
追いかけた。
「信子愛している。この度のことはゴメン。俺も軽率だった。お前の裸が余り
にも美しく幻想的だったので、あの親父にも見せることを承諾してしまったん
だ・・・悪かった」
信子を後ろから抱き締めて謝っておいてから、彼女が今しがた紅を塗ったばか
りの唇を奪っていた。
俺はそう言うところは素直に謝って、女性を誉めてやることもいとわない性格
である。
「ウーン。旨いんだから・・・」
立ったままでも濃厚なキスをされた彼女は最初は、塗ったばかりの口紅が俺に
着くのを心配したようだが、やがて俺にしがみ付いて身体を震わせていた。
「愛してるよ」
俺は後ろめたさを隠すように再び言った。
「わたくしも愛していますわ・・・わたしを捨てないでね・・・あなたに捨
てられたら・・・わたし・・・生きてはいけないわ」
立ったままの俺に縋りついた彼女の白い顔が急に歪んで、彼女の大きな眸か
ら大粒の涙が見る見る溢れ出して、その声は完全に涙声になっている。
俺は女の涙には極端に弱い。しかし、「悪かった。悪かったな・・・」と言っ
て浴衣の背中を叩いているよりここまで来たら方法はない。
その涙を見て「この女はたとえどんなことがあろうとも、捨てることなど出
来ない。一生愛し続けよう」と俺は決心を新たにした。その心境の表れと言
ってはなんだが、彼女の流した涙をペロペロと舌を出して舐め取ってやって
いた。
「伸子さんを愛してやってもいいのですけれど、惚れるのはダメよ。あなたの
これは、あたしのものだからね」
暫く抱き合ってデープなキスをしてやっていると落ち着いて来たのであろう、
信子は右手を下ろして俺の浴衣の下に潜り込ませて来た。俺の今のキスによ
って昂ぶって来た男根を掴まえて言っている。
俺の気持ちを察してくれたのか、それとも今のデープなキスで落ち着いて来
たのか解らないが、信子はいつものお茶目な可愛い女になっていた。俺は一
安心だ。(続く)
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